犬の上手な飼い方①

仔犬の病気と予防

子犬を飼い始めたら、少なくとも次の三つのことを十分心得て、仔犬を病気にさせないようにしましょう。

腸内寄生虫の検査と駆虫

腸内寄生虫による影響はおとなの犬では当然のこと、仔犬でもその影響はたいへん大きいのです。寄生虫によって、ひどい貧血や栄養障害など、時には死の危険にもさらされることさえあります。
仔犬を飼ったら、ただちに動物病院で便の検査を受け、必要な駆虫をするようにしましょう。

伝性病のワクチン接種

仔犬を飼い始めたら、すぐにジステンパー、パルボウイルス感染症、伝染性肝炎、ケンネルコフ、パラインフルエンザ、レプトスピラ症などの混合ワクチンの接種を受けてください。
これらの伝染病は、最近多くの犬がワクチン接種を定期的に行っているので、病気そのものは一時期よりたいへん少なくなりましたが、いつの間にかこれらの伝染病にかかり、取り返しのつかないことになってしまうものが絶えません。予防は完全にしておくことが大切です。1回目の接種後2週間から1ヶ月前後で2回目の接種を行います。
また、親ゆずり免疫(免疫抗体)をもらっているか、いないかわからない仔犬は、飼い始めたらすぐに予防接種を受けるべきです。このような場合はその後、1ヶ月ごとに3回接種することになります。

フィラリア症の予防

3歳、4歳と年をとっていきうちに、いつの間にか心臓内に多数のフィラリアが寄生し、多くの問題を起こしてくるフィラリア症は、ジステンパーや伝染性肝炎などと異なりワクチンによる予防ができません。
このフィラリア症の本当の予防には、蚊の発生している期間および蚊がみられなくなって1~2ヶ月間、予防薬を内服する方法があります。
しかし、この予防薬は、血液中にフィラリアの仔虫(ミクロフィラリア)が認められる犬に飲ませると危険な副作用が現れることがあるので、感染前の仔犬のときから飲ませ始めることが肝心です。

以上犬の寄生虫やいくつかの伝染病について述べてきましたが、仔犬を飼い始めたら、何はともあれ、動物病院で予防のできるこれらの病気や、便の検査についても相談し、じゅうぶん理解しておいていただきたいと思います。

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