セキセイインコの卵詰まりって?

セキセイインコの卵詰まり(卵塞、卵秘)

卵が形成されているにもかかわらず、卵管に卵が停滞して、産卵できない状態です。
単独または複数の原因が重なって発症します。卵塞を起こす原因としては、不適切な飼育管理による体調不良や下痢、日光不足、寒冷、発育不良、カルシウムやビタミンの不足、運動不足、肥満、高齢または未成熟、頻回の産卵、産卵過多による衰弱などがあります。
症状は、腹部膨満や元気消失、羽を膨らましてうずくまる、いきむ動作、呼吸促迫、食欲不振または廃絶、多飲による水分の多い便、黒いタール様の粘液便、便秘などです。腹部を触診し、停滞している卵を確認することによって診断します。
症状が軽いときは、29℃±2℃に保温し、カルシウムとビタミンB群を投与すると、速やかに自力産卵できることがあります。これで効果がない場合は、それに加え1日1時間の35℃の加温を数日間試みます。
できる限り、こうして自力で産卵させるのが望ましいのですが、急性で重症の場合は、加温に加え酸素吸入下で、停滞している卵を手でゆっくり押し出して取り除きます。
ただし、処置の際に油性の滑剤の使用は禁忌です。羽毛が汚れ、体温調節に支障をきたし、毛引症の誘引にもなるからです。以上の方法を試みても、卵が取り出せない場合には、外科的に摘出します。
予防するには、普段から適切な飼育管理を心がけ、カルシウム、ビタミンA、B群、D、Eの欠乏にならないようにし、産卵の兆候がみられたときには特に温度管理に気をつけます。

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