虫刺され

Q.オスイヌを飼っていますが、裏庭で何度もハチに刺されています。ハチを追いかけてはかみつこうとし、その後、顔の一部が赤くはれます。ハチを追うのは危険ですか?

 イヌやネコは、人間よりも頻繁にクモ、ハチ、アリ、ヘビなどに、かまれたり刺されたりします。イヌやネコはこれらの小さな生き物と遊び、たわむれるのが大好きです。その結果、痛いめに会うのですが、これらは危険性のあるものなのです。

 ハチに刺されると、その部分が赤くはれあがります。顔を刺される場合が多く、刺されてから1時間以内にみるみるはれてきます。その後、筋肉痛や関節痛、嘔吐、下痢などが見られることがあり、ひどい場合は、動作がギクシャクしたり不全麻痺、あるいはてんかん発作が発生します。さらに、ハチに刺された部分は潰瘍になるでしょう。
 イヌは口でハチをつかまえようとするので、顔や口の中を刺されてしまいます。また、毒グモに刺される場合もあります。一般に、毒グモよりもハチや毒ヘビのほうが危険で、ショック症状を起こす場合もあります。
 ハチに刺されたときの応急手当としては、イヌを鎮めてリラックスさせ、冷たい湿布を患部に当てます。はれがひどい場合やショック状態になった場合は、ただちに獣医師のところへ連れて行きます。抗ヒスタミン剤、副腎皮質ホルモン薬などを投与して、組織の反応を緩和させます。重症の場合は、ショックを抑えるためアドレナリンと点滴注射が必要となります。
 また、ハチに刺された部分の組織の損傷がひどい場合、組織の壊死が起こり、多くの場合二次的な感染症になります。この場合、損傷部分が治るのに、長い時間がかかります。

 何度も繰り返してハチに刺されると、そのたびに毒に対する組織反応が悪化します。庭にハチやアリなどの虫がいる場合は、きちんと退治してペットが安全な環境で生活できるよう心がけてください。

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