遺伝する病気

Q.娘がミニチュアプードルを欲しいと言っています。しかし、ミニチュアプードルは病気になりやすいと聞きました。本当でしょうか?

 純血種は雑種に比べると、遺伝性の欠陥をもっている場合が多いといえます。もちろん、ミニチュアプードルも例外ではありません。
 最終的にイヌを購入、あるいは引き取る前に、獣医師に診察してもらい、どのような病気が待ち受けているかをしっかり心得るべきです。
 もうひとつ、そのイヌが将来どんな病気になるか予想するにあたり、イヌの父親、母親を見ておくとよいでしょう。もし両親ともに健康で、性格のよいイヌならば、あなたのイヌもこれらの性質を譲り受けている可能性が高いでしょう。
 ミニチュアプードルは愛らしい素敵なイヌです。しかし、ときとしてさまざまな病気を引き起こす異常な遺伝子をもちあわせていることがあります。心臓の近くの動脈のある種の奇形、短足奇形、骨がもろくなる異常、肩関節や膝関節の脱臼症、網膜の変成、膀胱結石症といった病気などです。
 またミニチュアプードルやトイプードルは、てんかん発作、糖尿病、神経と脊髄の遮断不全といった病気になりやすいとされています。さらに、皮膚アレルギー、耳の病気、涙腺づまりといった病気もよくみられます。
 皮膚病は、ノミや花粉、食物に対するアレルギー、あるいはシャンプーに含まれる化学物質に対するアレルギーによるものです。
 正しい食物サプリメント(海性脂質からの「オメガ3」を含んだもの)、低刺激性シャンプー、そして効果的なノミ退治プログラムにより、問題が解決できます。
 耳の病気は通常、外耳道の中に生える毛のために慢性の炎症を起こすのが原因なので、この毛を抜いてあげなくてはなりません。犬がアレルギー体質であると、特に外耳が敏感になるので、外耳炎がひどくなります。
 獣医師に耳の毛を抜いてもらい、症状が悪化する前に、耳洗浄液で正しく手入れをします。
 涙腺がつまる場合は、眼から涙があふれて眼の下の毛が湿った茶色に染まってしまいます。

 遺伝性の病気のほとんどは、治療することができます。医学的な治療によることもあれば、栄養改善、あるいは手術によって治ることもあります。いずれにしても、ペットがより円満に生きることができるようになることでしょう。

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