子犬のしつけ⑧
(パピークラス)

社会化プログラム

社会化不足によって多くの問題行動が起こるといわれていますが、言い換えれば十分な社会化によって犬の問題行動の多くを予防することができます。
犬は幼い時期に親犬や兄弟犬との絆を結びますが、同時に一緒に生活している私たち人間との絆も形成していきます。
さらにこの時期の子犬は周囲の環境にも適応しやすく、さまざまなものに慣れさせることができます。
子犬が最も柔軟に周囲に適応する時期は生後16週齢ぐらいまでとされています。
犬の行動を解釈するのにしばしばオオカミの行動が引き合いに出されますが、野生のオオカミのライフスタイルは非常にシンプルです。
一方、私たち人間の家族の一員として暮らす犬の生活はオオカミとは大きく異なり、非常に複雑なものとなっています。
犬でありながらその日常生活はほとんど人間と変わらなくなっており、このギャップが犬の問題行動の原因の一つにもなっています。
本来、犬にとって自然とはいえない出来事を受け入れ、人間社会の一員として快適に生活していくためには柔軟な適応力を持つ子犬のうちに人間社会のさまざまなものに積極的に馴化しておく必要があります。

同種動物である犬と十分なふれあいの機会を持ち、犬同士のコミュニケーションの基礎を学んでおくことや、
人間社会で遭遇するさまざまな刺激(掃除機や自動車、自転車、バイク、花火など)に触れ、刺激に対して過剰な反応を起こさないように慣れさせておくことが大切です。

人間に対する攻撃性の予防

本来、犬の親子は抱いたり抱かれたりすることはありません。
人との楽しい触れ合いの中で繰り返し経験することによって、抱かれたりなでられたりすることを楽しいことと学習させていきます。
最初は子犬のボディランゲージに注意して、無理のない触れ合いの方法を心掛けてください。
また、触れ合いの最中に人が足元にいた子犬の足を踏んだり、抱いていた子犬を落としてしまったりという事故には注意してください。

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